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2011年8月5日金曜日

「ヘルスケア」ビジネスで何を実現したいのか

具体的なサービスについては立ち上げ準備が進み次第、少しずつ紹介していこうと思うけれど、もう少し大きな枠として、何を実現したくて起業しようとしているのかを書いてみる。



まず、僕が着目している課題を簡単にまとめると、下記のような感じ。
  • 増加する一方の生活習慣病、高騰を続ける医療費など、社会における"健康"は問題が山積み
  • "予防"がカギなのは明らかだが、多くの医師は治療が必要になるまで明確な指導を実施しない
  • 健康不安は高まっているものの、知識不足や生活上の制約の中で、健康面での自己管理ができている個人は少ない(運動する時間がない、外食続きで食事に気を使わない、怪しい情報に惑わされる/怪しいから選べない、etc)
身近な例を探してみれば、まだ40〜50代の働き盛りなのに倒れた方や、倒れないまでも身体の不調でいつも悩んでいる方、ご家族が倒れて苦労されている方など、誰でも周囲にすぐに見つかるのではないだろうか。

そのような病気はある日突然やってくる場合もあるが、健康的な生活をしていないのはわかっていつつも倒れるその日まで何もしていなかった、というケースも少なくないはず。

予防医療や健康管理の重要性を否定する人は少ないだろう。ただ、医療サービスは基本的に「治療」が主流のままであり、予防医療については限定的な取り組みしか行われていないのが現実だ。

予防医療が盛り上がりに欠けるのは、医学にとっては緊急性の高い「治療」を行う医者のほうが主流/人気なのかもしれないし、製薬会社などのステークホルダーにとっても治療じゃないとビジネスになりにくいといった力学が作用している面もあるのかもしれない。

一方で、広い意味での健康サービスは玉石混合で、医学的根拠に乏しいサービスや説明不足のサービスが、消費者受けの良い短絡的なマーケティング戦略で蔓延している現状も否定できない。

薬に副作用があるのは常識となりつつあるように、世の中の「簡単な・・・」「・・・だけ」の健康法にも"副作用"があると考えるのが自然な考え方だと思う。例えばあるダイエット法が、体重が減るという意味では嘘をついていないが、その方法だと筋肉も減る(つまり、やつれて代謝が落ちるだけなので後で簡単にリバウンドする)なんていうのは少しの栄養に関する知識があればすぐにわかるものだが、人はついつい飛びついてしまうものだ。

そんな状況下において、予防医療に、もっと平たく言えば人々がより健康な人生を営む上で求められているのは、「健康に不安を抱える個人、あるいは誤った/偏った健康法を実施する個人が、より確かな情報/知識を習得し、個々人にあった適切な健康管理を実践できるようになること」なんじゃないかと考えている。

同じような課題認識に基づいてサービスを展開しているWebサイトは調べれば色々出てくる。しかしながら、「今そこにある危機」ではない「将来の健康」に対して、正論を伝えるだけで行動変容を起こさせるのはかなり難しい。ただ実際のところ、医療従事者がとなえる「正論」が全面に出ているだけのものも多いような。。。

・・・では、医療の初心者である僕に、一体何ができるのか。

むしろ、「医療の初心者」である立場を活かしながら、ビジネスの世界でこれまで培った知見を活かしながら、医療従事者が考えるサービスとはひと味違うソリューションを提供したい。

ちゃんとユーザーに届くサービスを提供したい。

そう、考えている。